大いなる幻影
あらすじ
山岳部族出身だが、古い風習を嫌って都会暮らしをする若者ケンは、気になる夢から目覚めたその日、3.11の大震災を迎える。
山にひとり残る「クマ撃ち」の祖父を案じたケンは、久しぶりに戻った部落の荒廃を目にする。
祖父は、ケンが避けてきた成人の通過儀礼に、今こそ自分で挑戦するよう、ケンを促す。
それは、離散してしまった部族を再びひとつにする試みでもあると・・・。
祖父のもとを離れたケンは、不思議なめぐり合わせで、同じ部族の老婆と出会い、古い儀式のやり方を教わる。
そしてケンは、自分が生涯追い求めるべき幻を見るため、単身ふるさとの山に向かう・・・。