空の道
2011年3月27日に那須町文化センター(初演)にて
震災サウンドストーリー「空の道」
■あらすじ
厳しいが、豊かな恵みをもたらしてもくれる自然とともに平和で静かに暮らす人々のもとに、ある日見知らぬ集団が現れ、周辺の人々にも莫大な富をもたらすという巨大な「魔法の箱」を海岸沿いに据え付ける。
ところが、大地震と津波が起こり、平和な町は破壊され、「魔法の箱」の蓋が開いて、中から灰色の煙が噴き出す。
その大災害を生き延びた人々の中に、古来の言い伝えに従って山に避難しようとしたグループがあった。しかし彼らの道のりは険しく、もう一歩も前へ進めないかに見えた。そのとき、彼らの目の前に現れたものとは? そして彼らの辿った運命とは?
■解説
サウンドストーリーとは、物語の朗読と音楽の演奏を組み合わせた新感覚パフォーマンスです。
このサウンドストーリーの出演者らによって、3.11の大震災の前日まで、新作CDのレコーディングが続けられていました。このとき録音されていたオリジナル楽曲を、震災後改めて聴き返してみると、まるで今回の大惨事とその後の日本の運命を予見するかのような響きを持っていることに気づかされました。
そこで、これらのオリジナル楽曲の中の4曲を骨組みとしたサウンドストーリーを新たに構成し、これを震災復興への祈りを込めて上演することとしました。
■構成
第一章 大いなる調和
<曲目>「桜舟」 曲/中嶋竜一
第二章 終末
<曲目>「Vision Quest」 曲/中嶋竜一
第三章 翼
<曲目>「空の道」 曲/助川久美子・詞/Anthony K.
最終章 頂き
<曲目>「頂きに立ちて」 曲・詞/井ノ浦英雄
(上演時間:約40分)
○作・構成・演出・朗読/Anthony K.
○ドラムス・ギター・歌/井ノ浦英雄
○篠笛/中嶋竜一
○歌・ギター・ウッドベース・筝/助川久美子
○撮影/大平雅士
○音響/おかむらみちひろ